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●プロレス(G)萌え ●名作プロレス小説のアーカイブ ●作者不詳の作品も保管します。 ●イケテル画像の保存活動(笑)
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海の民宿に太陽が昇った。
潮の香りが開け放たれた窓からそよいだ。


 しっかし、孝司のコブラツイストは効いたぜぇ!

竜二はしみじみと言った。

 ワリッ!マジに極めたな。ホントワリィ!

孝司は笑いながらあやまった。

 このままだと帰れねぇよ、
 オイ、勇太、プロレスしようぜ!

 朝からやってらんないって。
 そうだ、淳先生にケイコ付けてもらうかぁ?

勇太はあくびをかみ殺し、そう言った。
孝司もそうだそうだと、笑った。

竜二と淳は対戦はまだだった。
お互いになんとなく打ち解けずにもいた。

 けど、竜二ィ
 淳はオレよりやばいからなぁ

勇太はニヤニヤと淳を見た。

竜二は正直、淳がそれ程強い相手だとは思っていなかった。筋肉の付きかたはナカナカではあったが、勇太よりも印象は細かったからだ。サボっていたとはいえ、竜二はラガーマン。身体の大きさでは孝司には少し負けるが、ガッチリしていた。

 おっ、竜二がやる気だぜ。淳先生頼むぜ!

勇太は完全に淳にプロレス相手を任せたようだった。
淳はしょうがないなあ、という顔で勇太を見ると、竜二をニラミ付けた。

 朝ゴハンまであんま時間ないからよ、
 全力で極めてくかんな。

淳のその一言で竜二はキレたように襲いかかった。
試合開始である。


淳には竜二にプロレスをさせる気が最初からなかった。
竜二が何度となく技を仕掛けていくのだが、淳には全く受けてやる気がなかったのだ。

絡み付く竜二のチカラを利用して、淳は転がるように竜二の左脚を両脚ではさみ込み、左つま先を右脇に引っ掛けると一気に二の腕で竜二のかかとをひねり返した。

 っっっっっがあああああああ!!!!

竜二はビクつくようにガタイを揺らした。竜二は淳のスネを慌ててタップ!!!

 ッッガッ!!ギブっっ!!ギブっ!!!

無言で解放した淳は立ち上がって竜二の動きを見下ろした。

 オラっ!オラっ!!竜二ぃ!!
 無造作に寝っ転がってると極められちゃうぜっっ!?

勇太は淳をあおった。

淳は竜二の左脚をつかみ上げると、左脇にホールド。反動をつけるように転がった!!

 ッッヌウガァァアア!!!

淳は竜二の左脚を制御するように両脚ではさみ込み、胸を反るようにして竜二のふくらはぎより少し下の部分を腕でグリグリと極めた。

 ッシャアー!!!アキレスっっ!!!
 うめぇっ!!

孝司が興奮して声を上げた。

竜二は叫び声を上げたままの表情で淳の脚をタップ!!
 
 っ!!っっあああっ!!ッブゥ!!ぃブゥっっ!

淳はアキレスを外すと間を置かずに抱えた左脚を攻める。竜二のふともも深くまで両脚ではさみ込みかかとを抱えた。

 っっなあっっ!!ぅうぁぁぁ!!!

淳は竜二の左膝頭にプレッシャーを掛ける。腰を突き出し、背筋力で反っていく。膝十字だ。

 !!!!!!!!!ッッぎゃあアー!!!!
 ぃぃぃブウゥぅ!!!ギィイィィブウゥゥ!!!!

 オイオイ!淳!!
 竜二の身体壊れちゃわねーかあ?

勇太は少しの心配と少しの可笑し味を込めて淳に言った。

 オレは最初からキメキメだって言っただろ!!??

うっすらと汗をかいた淳は笑った。

竜二は極められる度に、ぶざまな悲鳴をあげた。
しかし、竜二はまだまだ淳にむかっていこうとする動きがあった。淳は更に掛けまくる。まさにスパーだ。

タックルをかましてくる竜二をいなしてひっくり返すと素早く左腕を捕まえ両脚ではさみ込む。竜二も攻撃から逃げようとするが、淳の両脚でつぶされ、一気に左腕が伸びる。腕ひしぎが極まった。

 ッッガアアーー!!!ウウッッガアアー!!!

淳はギブを発しない竜二を腕をギリギリと極める。腰を突き上げる。
 
 ッッヌウううアアアアーー!!!
 ッぅブブゥぅ!!!ギブっぅう!!
 タップタップタップ!!!

腕ひしぎをはずした淳は竜二の左腕を制しながら胸に被いかぶさる。竜二は両脚をばたつかせ暴れるが淳は冷静に竜二の左腕をくの字に折り曲げ、背中にねじ込む。

 があああああ!!!!!!!!

淳はガッつりと深くチキンウイングアームロックを極める。竜二の動きを封じるように淳の左脚が竜二の後頭部から首筋に引っかかった。

 ッッガアアア!!!!!!!!
 ッツゥゥゥがアアア!!!!
 ぃぃぃぃブゥゥ!!ィィぃっッブウ!!!

ここまできて、竜二の動きがかなり緩慢になってきた。
淳は竜二をうつぶせにし、またがると、自分の左腕で竜二の左腕絡めた。竜二の顔面に自分の右腕を滑り込ませると、竜二の肩ぐちで両手をクラッチ。

 ウォォ!!極まったあ!!
 チキンウイングフェースロックだぜえ??
 イッテーべ、竜二!!

孝司は興奮気味に立ち上がった。
今まで一言もしゃべらなかった淳の口が開いた。

 ッラァ!!竜二ぃ!ギブかあぁ??!!

ボロボロの竜二にも意地があった。無言でまだ出来ることをアピール。淳は両腕に力を込めてゆく。竜二のうめきが聞こえる。
 
 ギブアップかあ?オラア!!

 ゲッヒィッィイ!!!グッッヒィッィイ!!
 
淳は竜二の腰に自分の両脚を絡め付け、転がった。竜二のガタイは淳のガタイの上に乗っかった。

 キッツー!!
 胴締めチキンウイングフェースロック!!
 完璧じゃん!!
 もうギブだって!!竜二!!ギブしろってっっ!!!

孝司は勇太を見た。勇太は止めようとはしなかった。

 ギブしねんだったら落とすかんなあ!!

顔面にまわしていた淳の右腕が竜二の首にするりと入った。

 ッッはあああ!!!ガッフゥッゥウ!!!!

淳の両腕がギリギリと締まり、太くなる。
胴を絞る両脚が緊張して震えていた。

 もう、ギブはないぜえええ!!!!!

 ッッッゲッッヒいいいいイィイ!!!! 

淳は全身の力で竜二を完全に絞り落とした。
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