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●プロレス(G)萌え ●名作プロレス小説のアーカイブ ●作者不詳の作品も保管します。 ●イケテル画像の保存活動(笑)
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何故なのか…

全身から湧き上がる何かを翔は感じた。

これから始まるエロレス… この場から逃げ出すことなどまったく考えず… 逆に好奇心と闘志が入り混じる何かが… 翔の心の奥底から湧き上がってくるのだ。 常識的に考えると… この状況はかなり馬鹿げている。試合を放棄しこのまま帰るというは正しい選択である… なのに翔の頭ん中は… 俺は… 俺は闘うんだ… レスラーとして… 勝つ… どんな相手だって勝ってやる … 翔は今まで息を潜めていた闘争本能とゲイ的サディスティックな征服欲が、まさに今、 目覚めた瞬間なのかもしれない…

これまで普通に生活をしてきた翔にとって、その本能は理性が押さえ込み、決して表に現すことはなかった… 唯一…プロレスをTVで見ることでバーチャル的に潜り込 み、喘ぎ苦しむレスラーにS的興奮を脳から性感帯であるペニスへと伝え、それに刺激を加えることで射精する行為を自己満足としていた。

しかし今は違った… 目前に迫る憧れのリング…、鍛え上げたカラダにコスチュームをまとい… あとは対戦相手を待つのみ… 翔はすでに闘いたいと思うこの感覚を持て余している。

これまであった理性は完全になくなり、この異常だと思われるエロレスを… 聖域と化して変貌したのであった。

…場内に野太い男の声がスピーカーから響いた。

「エロレスファイティング倶楽部 NEWファイター〜〜 “翔〜〜〜”の入場 〜〜 〜」

翔はその声を聞くと自ら前へと進み… 真正面に見えるリングへとゆっくり歩き出した。 観客達は後方から歩いてきたNEWファイター翔がどんな奴なのかを先を争い見つめた。そしてひと目見るなり… 喉をうならし目を見開く者や、その熟れた翔のカラダを呆然と口を半開きにしたままヨダレを垂らす者、どうしてもそのカラダに触れてみたい気持ちから手を伸ばす者、エロレスファイティング倶楽部に初登場した翔を誰しもが面白がって見つめた。

リングサイドまでたどり着いた翔は、その場所からじっとリングを見つ息を吐いた…

「翔〜 お前は青コーナーだ… 」

後ろから付いてきたアキラが声を掛けた。

返事はしなかった…が、翔は無言で右手を伸ばすとロープを掴みリングへと上り立った。

そして青のコーナーポストへ振り向くとそのままウォーミングアップを始めた。

そんな翔へリングサイドにいるアキラが…

「お前、なんか妙に落ち着いてるよなぁ〜 今までと目つきが違うぜ…」

馴れ馴れしくも見上げながら話してきた。 翔はそんなアキラに目もくれず、その頭の中は… ファイターとしてリングにいる自分に浸りきり… ある種のナルシスト状態であった。

と、またもスピーカーから場内に男の声が響いた…

「倶楽部チャンピオン〜〜 “レイジ”の入場〜〜〜」

そのアナウンスで場内が急に湧き上がった… 対戦相手“レイジ”がさっき翔が出てきたところから現れた… その姿にライトが照らされ… 茶髪でセミロングの髪の毛が光に透き通り… 黒く日に焼けた上半身を露出させ 、そ れとは相対照的なまっ白な鳶装飾であるニッカポッカをダブつかせ… ポケット に両 手を突っ込みながらリングに向かって歩いてくる… そしてその後ろからは、多分仲間と思しき…同じく鳶装飾で身を包んだ男3人が 歩い てきた。 先頭を歩くレイジは、観客が差し出したタバコを無表情で受け取ると、火を点け … 大きく天井に向けて煙を吐いた。そして一瞬、翔と目を合わせるが… 大きくため息をつき目線を逸らすと肩で笑った。

それは倶楽部チャンピオンとしての自信からなのか… それとも新入りである翔を馬 鹿にしたのか… とにかくレイジは翔を軽く見たことには違いなかった。

リング近くまで来るとベンチに座ってるひとりの観客を示しその前に急に立ち止 まった。そして足を広げその観客の膝に跨ぎ座ると… そのまま抱きかかえディープ なキッスを始めたのだ。

観客は力が抜け落ち… 放心状態であった。レイジはキスが終わると平然とその場に立ち上がり、その観客にニッカのジッパーを下げるように要求した… すると観客は顔を見上げ、緊張とともにジッパーを下ろし始めたのだ。そして今度はそのニッカを脱がせろとレイジが命令すると… 観客はその命令を待ってましたと言わんばかりにゆっくりと楽しみながら… 脱がせたのだ。

そう… レイジが入場するときはいつもやるパフォーマンスなのだ… 観客は、その一人に選ばれたい… その行為に一度は遭ってみたいと、入場するときレイジを見つめるのであった。

ニッカを脱いだレイジは、最後に競パンだけになった股間を観客の顔に押し付けグリグリこすり付けると振り返り… ようやくリングへと上ってきたのだ。 翔はそんな粋がるレイジをマジマジと見つめた… 遠目から見えた色黒の肌はリングで見ると更に艶をまして光沢を放っていた。

レイジ のカラダは… 観客が喜ぶのも当たり前だ… ジムなんかで無理やり付けた筋肉ではなしに堅く絞られた筋肉… 本当に鳶でつけた男らしい… 見事な筋肉そのものであった。

脚力に強さを感じる大腿筋…太もものあたりには十何針かの…傷跡があった 。

これは仕事で多分怪我をした時のものなんだろう… それにしても見事な筋肉で包まれた足だ。すね毛も生え具合も丁度いい… 大胸筋、腹筋、上腕筋… どの部分もシャー プさを感じ、そして隆々と盛り上がっている。

そして… その鋭く睨みつける目… 目つきは悪っぽく挑発的である。

まさか奴がゲイだとは… 多分誰も疑うことはないだろう… 一方…レイジ本人は、翔が見つめていることに気づいてはいるのだが… 全然興味がないという素振りであった… リングサイドにいる仲間と余裕にも笑いながらしゃべっているのだ。

「翔〜〜 おいっ翔〜〜 聞けや… 奴は半年前にここに現れたんだが… 初戦でいきなり倶楽部チャンピオンになった…8試合防衛中現役の鳶職だぜ… まぁ〜 精々 気をつけて闘うんだな… 」

「あっ それとキングが… レフリーやるからな… 」

アキラはそう言うと… リング上にいるJJキングを見つめ頷いた。

レフリーを勤めるキングはそれを確認すると両者をリング中央に呼んだ… そしてTVで見ていたプロレスと同じように、ボディチェックと注意を告げると 、翔 とレイジをコーナーへと一旦戻した… と、その瞬間… 試合開始のゴングが場 内に 大きく響いた… カァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン


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